2022年10月8日〜9日にかけて、千葉県鋸南町極楽寺、南房総市真野寺の調査を実施しました。
調査の様子
極楽寺は真言宗智山派の寺院で、頼朝上陸の地で知られる鋸南町竜島地域に所在します。 現在の本堂は、敷地の西面、東向きに位置し、昭和4年に建築されたものです。桁行5間、梁間4間の本堂は、縁板が付き、廊下を介し客殿と繋がります。内陣には、波や龍の装飾性の高い彫りが残り、高い技術がうかがえます。
極楽寺の正面
真野寺については、資料調査を実施しましたが、引き継ぎ建造物の調査を行う予定です。真野寺も真言宗智山派の寺院で、初代「波の伊八」こと武志伊八郎信由(たけしいはちろうのぶよし)の彫師の龍が残ります。 初代波の伊八は、安房・上総をはじめ、江戸や相模など、南関東を中心に50点余りの彫刻を残しており、同業の彫師より、「関東で波を彫るな」と言わしめた希代の彫師と言われているそうです。
真野寺本堂
真野寺の内陣にほどこされた龍の彫刻
千葉県南部の寺院の面白さや、海と山が織りなす地域の豊かさ、美味しいお魚に感動した2日間でした。調査報告書を鋭意まとめていきたいと思います。
※波の伊八については、いすみ観光ポータルサイトを参照しました http://www.isumi-kankou.com/isumi-kanko.../gyouganji.html
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